Infrared Photography - 赤外線写真を試してみる。 [Infrared Photography]
赤外線写真...なんだかいかがわしそうな響きだけれども。
きっかけは、最近手に入れたSONYのDSC-V1の情報を探して、海外のサイトを見回っているうちに
不思議な質感の写真に出会ったこと。
緑は輝くように白く透き通っていて、遠くの山並みまでくっきりとした風景写真。
英文を読んでみると、" Infrared Photography " という分野の写真であると書かれていた。
赤外線フィルタを装着して可視光線を遮ることによって
肉眼では見えない風景が浮かび上がってくる...云々。
この分野でDSC-V1が登場する訳もわかった。
普通のカメラにただ赤外線フィルタを装着しただけでは、光量が少なくなってしまうので
三脚を併用するなり工夫してシャッター速度を長く取らないといけないのだけれども
一般のカメラにあらかじめ組み込まれている「赤外線除去フィルタ」を除くことが出来れば
ごく普通の写真撮影と同じ感覚でシャッターを押すことができる。
ネットでいろいろ探してみると、デジタルカメラを分解して赤外線除去フィルタを撤去するという
改造までしてこういった写真に取り組んでいる人もいる。
ナイトショット機能を持った一時期のSONY製カメラは、本体に内蔵されている赤外線除去フィルタを
レバー操作で光軸から外すことができるようになっているのだ。
本体のレバー操作でナイトショット・モードにして赤外線が除去されないようにし、
レンズ前に赤外線フィルター(=赤外線を通し、可視光線を遮断する)を装着して
光量の豊富な日中に風景写真を撮ってみると...上のような不思議な写真になる、というわけ。
ほぼ同じアングルで撮った赤外線写真と、普通の写真。
遠くの山が青く霞むのは見慣れた風景だけれども、
青く見える「可視光線」の波長は比較的短くて錯乱しやすい。
その可視光線が遮断されると、青い霞(=錯乱している可視光線)が写真から消え去って、
山肌がくっきりと浮かび上がってくる。
雲の表情も随分と違って見える。意味なくドラマチックだ。
ただし、色彩のない世界になってしまうのだけれども。
そんな2枚(赤外線写真と普通の写真)を重ねてみると、また不思議な雰囲気。
いろいろな風景を撮ってみたくなってきた。田んぼも良いんだけどね。
しばらく実験君の日々、だな。
2010-06-07 22:45
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コメント(9)
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こんにちは。
1眼レフのフィルターワークがデジタルでも…
面白い絵になりますね。
by HIRO (2010-06-08 12:38)
カラダがふわりと浮くような、そんな画像だ☆
カメラもいろんなことを試すと、ますます楽しくなりますね。
きむたこの一眼の中に、どうやら虫(ダニ系?)が1匹、
すんでいるようです。
レンズ交換なんてずいぶんしてないんだけど・・・。
どーしてはいったのか。(爆
しゅっしゅっ、ってしても、ダメなの・・・。
構えるカメラの目の前に、時々、虫が横切ります。
その時は、見えなくなるまで待ちます。(苦笑
by きむたこ (2010-06-08 14:11)
色彩はないけど、モノクロとは全く異なる世界になるんですね。
昔のガラス乾板のようにも見えます。
明治七年 筑摩県池田村ニテ、なんてね。
さすがというかなんというか、そういう機構をまじめに搭載していたのが、
SONYらしいですね。
こういう写真を撮ってもらうつもりは無かったとしても(笑)
by YASH (2010-06-08 21:45)
我々が見ているもの、見えているものって
所詮、世界の一部でしかないんですよね。
三原色で色が表せるっていうのも
単に網膜の視神経がそうであるだけで
この世の世界の光や色が三原色で成り立っている訳ではない。。。
“サイエンス・カメラ”!!
アートフィルターとかもいいけど
こんな未知の世界との架け橋になるような
機能がもっとあっても面白いですよね。
・・・って、そんなの一般受けしないかな。。。(笑
by FTドルフィン (2010-06-08 22:00)
学生のときKodakのモノクロ赤外線フィルムを使った事があります。
フィルム装填は全暗で行えとか
可視光とはピントの位置を変えろとか
いろいろ制約があって大変だったけれど これなら簡単そう!
カラーにはできないんですか?
カラーの赤外線ってどんな素敵な景色を撮っても
70'sプログレのジャケみたいになって楽しいですよ。
by neno (2010-06-08 22:02)
この時期、水の入った田んぼを見ていると光の当たり具合によってパッチワークの作品を見てるみたいな気がします。4枚目の写真なんてそんな風にみえませんか(笑)
by barbie (2010-06-09 08:11)
☆HIROさん、こんばんは。
このカメラ、買った時にコンバージョンレンズも一緒だったので
フィルタをすぐに装着できる状態になってたんです。
もやっとした雰囲気が消えて不思議な透明感があるのが楽しいです。
☆きむたこさん、不思議な感じでしょ。
太陽光線ぎらぎらの南アだったら、コントラストくっきりの
すさまじい風景写真が撮れそうですよ。
で、ダニ系?(笑
出てきなさい!って言っても聞いてくれなさそうだしね。
レンズ外して、砂糖水を近くに置いて...って、蟻じゃないか(笑
待つ一時もまた楽し。なんてね。
☆YASHさん、普通のモノクロとは随分違うんですよね。
なにより遠近感が揺らいでしまいそうな遠景のくっきり感が
魅力的な気がします。
確かに昔の銀塩写真とかにも雰囲気が似てるかな。
SONYって、思いついたら現実に造っちゃうってところが
他のメーカー以上に目立ってて、可笑しいですよね。
そういうお茶目なSONY製品が好きなのです。
☆FTさん、「サイエンス・カメラ」って響き、いいですね!
はい、戴きました(笑
昆虫や動物の見ている世界は全く違っているんですよね。
赤外線写真を見ていると、世界の成り立ちも少し違うものに
感じられてくるように思えて、ちょっとわくわくしてます。
デジタル・カメラもまだまだ未知の世界があるなぁ、と。
☆nenoさん、フィルム時代の赤外線撮影は
結構手間が大変だったみたいですね。
赤外線フィルム自体も生産中止になってたりとか。
海外の作例見てると、そういう雰囲気のサイケなのが多いですね。
水辺の森なんか撮って色をいじるとYESのジャケットみたいに...
なんて、楽しそう♪
☆barbieさん、確かにそういう感じもしますねー。
田んぼは空を映して輝いてたりして、ほんとに見飽きません。
ふさふさに実ってしまう前の今の時期だからこそ、
かもしれないですね。
by harry (2010-06-09 21:46)
こりゃ面白いなぁ。
で、ナイトショットは知ってたけど、こんなことが出来るとは!
いろいろ撮ってみて見せて下さい。
by luka (2010-06-10 01:32)
☆lukaさん、これはなかなか面白いです。
遠くの景色が目で見るのとは随分違って見えるところとか。
植物が全く別のもののように見えたりもして。
しばらく遊んでみますね。
by harry (2010-06-13 22:05)