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クルマと私。 [クルマと私]

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日常の脚として。.jpg
乗り物として一番好きなのはバイクだ。
今の自分にとって、クルマは乗り物であると同時に道具になりつつある。

この1年ほど、相棒から譲り受けたこのクルマに乗っているうちに
道具としては実によく出来ていると感じるようになった。
気がつくと、今では不思議な愛着も感じるほど。

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▲Peugeot 504 (wikipediaより)

かつての愛車.jpg
以前にも書いたけれども、クルマの免許を取ったのは遅かったので
実際に乗る前からいろいろな知識ばかりが必要以上に頭に埋め込まれていて
いきなりプジョー504の中古車を買い、立て続けにヨーロッパ車の中古車を4台乗り継いだ。
どのクルマも楽しかったし、それぞれのクルマからいろんなことを学んだように思う。

4台目はそれなりに長く乗るつもりで程度の良さそうなサーブ900のノン・ターボ車を選んだ。
仕事が終わり金庫のような重たいドアを閉めると、自分だけの別世界に運ばれるような気がした。
かなり気に入っていたのだけれども、オドメーターが8万キロを過ぎた辺りから
次々といろいろなものが壊れ始めて入院を繰り返し、
たまに出掛けると駐車違反で罰金...なんていうこともあって、
クルマに乗ることをあきらめてしまった。

正確には、東京にいる限りは自分でクルマを所有することをあきらめた、ということ。
たまに乗るならレンタカーで十分だ。そう考えるようになった。


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こちらに越してきてから、クルマは日常の生活に欠かせないものになった。
通勤、買い物、散歩...雪も降れば雨もある。歩いて行ける範囲に店が揃っているわけでもない。
多くの家は普通車と軽自動車を両方持っていたりするけれども、我が家はそこまでの余裕はない。

1台で何でもこなせるという点では、この初代RAV4はかなりバランスが良かった。
4WDで5ナンバーの幅に収まっているうえ、前後方向は普通のリッターカーより短いくらい。
運転姿勢はアップライト気味で視界もよく、何より故障と無縁だった。
さすがに見た目や建付けは怪しくなってきたけれども、修理して乗り続けてもいいかと考えたりもした。
代わりになりそうなクルマがなかなか思い浮かばなかったからだ。



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▲ルノー セニック RX4の広報写真から

ちょっと不人気なせいか、単に知られていないだけなのか、
妙に安く売りに出ている欧州車が気になったりもした。
でも、何かがひっかかる。

こういうのを買ってしまうと、道具として割り切って使えなくなってしまうんじゃないだろうか。
傷が気になったり、ちょっとした故障でディーラーを探して...なんていうのは今の気分では勘弁だ。
そう、趣味としての「異文化の乗り物」はバイクで十分楽しんでいるから、もういいのだ。



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▲US仕様のカタログから

相棒とネットで中古車をいろいろと検討しながら、初代RAV4をもう一度買うことに決めたポイントは
「将来山小屋に暮らすことが出来たとして、その場に似合うクルマかどうか」ということだった。
普通のFF車では家まで辿り着けないかもしれないし、ガンダムみたいな厳つい4輪駆動車は欲しくない。

道具として使い込むなら、俊敏さはちょっと劣るけれども
農耕馬を思わせる牧歌的な表情がある5ドアの方が良さそうに思えてきた。
見つけた格安の車両は、この写真の左側と同じ配色の1997年式。
本当はこの前の年までの無塗装の樹脂製バンパーだと良かったんだけれどもね。


当時のカタログから.jpg
▲国内仕様のカタログから

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▲当時の広報写真から

このボディで電気自動車もあったらしい。
驚いたことに、yahooの官公庁限定オークションというページにちょうど売りに出ていた。
トム・ハンクスも持っているそうで、検索すると写真が出てくる。

この鼻先の短さ、しっかりと立ち上がったフロントのウィンドウ。
新しく発表されるクルマでこういう形のものは殆んど見かけない。
何でもかんでもボンネットから屋根まで一体にデザインしなくてもいいんじゃないだろうかと思うけど。




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▲プジョー504ブレーク 4WDのカタログから

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生活の伴侶のように使い込まれた4輪駆動車はなかなか魅力的に見える。
融雪剤を撒き放題のこの辺りでは、ピカピカにしている方が不自然だ。
たまに下回りを水洗いするくらいにして、
戴きものの漬物の匂いが残っても笑っていられるようなクルマにしておきたい。



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▲US仕様のカタログから

今までどおり洗車も殆んどしないだろうし、少しくらいの傷なら気にしないことにしようと思う。
16万キロ目前の我が家の3ドアから乗り換えた時に、3万キロも走っていない新しい5ドアが
どう違って感じられるのか、今からちょっと楽しみなのであります。

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barbie

>たまに出掛けると駐車違反で罰金・・・
ってハーレーに乗るまでの私みたいです(笑)
京都市内に住んでる限り車はジャマなだけ。もし他の地方に住むようになったらまた四輪に乗ってもいいかなと思っています。乗るならSUVがいいな〜CayenneかTouaregかBoxster Spyderも憧れの車。どれも現実離れしてますね(笑)
by barbie (2010-02-09 22:43) 

YASH

我が家のクルマは、妻所有の5ドアハッチバックの小型車です。
その前も同じで、新婚旅行もそれで北海道をとことこ巡りました。
雨風を気にせず出かけられ、疲れたらシートを倒して休めて、
二人を過不足なく行きたい所へ運んでくれるんだから、もうそれで充分。

クルマに関してはUNSTOPPABLEじゃなくていいんです(笑)


by YASH (2010-02-09 23:31) 

HIRO

こんにちは。
確かに、そちらの風土とかこれからの暮らしを考えると良い選択かもしれませんね。
独身時代は、ベベルの900SS買う為に4輪を売り飛ばしたり、トランポにもなる、ハイルーフの軽1ボックスに、5年位乗ったりしましたが、今の次を考えると、なかなか思い浮かばないですね(笑)
by HIRO (2010-02-10 10:30) 

うえいぱうわ

こんにちは。
そういう選択も良いですよね。
うちのサーブも、今お金がかかる時期になってきました(笑)
まあ完全な足として使いたおしているので、洗車もほとんど
してあげてないけど、けなげに働いてくれてます。
どこまで走ってくれるかな。

by うえいぱうわ (2010-02-10 12:34) 

rascal

ウチも買い替えの検討はしてみたけど・・・
財布と相談して車検を取る事に。

実は検討した車種の1台はパジェロイオでした。
あとはレガシー。
使い勝手の良い5ドアの5ナンバーのMT車というのが基準です。

今回は妥協したので・・・
個人タクシーになる時はオデッセーを購入したいなぁ。
by rascal (2010-02-10 15:35) 

きむたこ

スウェ生活以来、一度も運転していなくって。
すっかりペーパー?
もぅ2度と運転できない気がして。(滝汗
4輪の足もできて、なんだか楽しそう♪
今の場所にお引っ越しされて、
なんだか暮らしが今まで以上に、
のんびりでスリリング(笑)な感じをうけます。
人生はスリルとサスペンス。
人生は2輪と4輪。
って、とこでしょうか?(笑

by きむたこ (2010-02-11 00:53) 

ところで、

新しいクルマですか。そういう生活、になってるんですね。
確かにボディーの艶がなくなり、あちこち錆びた実用車は魅力的です。
それが絵になる風景の中に住んでるなら尚更に。

納車、楽しみですね。
by ところで、 (2010-02-11 03:51) 

FTドルフィン

僕もだいぶ前から
クルマは道具になりました。
ずっとクルマは特殊価値の商品として君臨してきましたが
現在はその価値を失いつつありますよね
方向性としては正常だと思います。
そうなると道具としての使い勝手や
道具としての良いデザインが重要視されてくるはずで
昔のヨーロッパ大衆車的な感じに戻っていくのではないかと
ちょっと期待しちゃいます。

クルマも “家電” になるのでしょう
本当に “電” になってきましたし・・・(笑


by FTドルフィン (2010-02-13 10:50) 

harry

☆barbieさん、もうボーラは乗ってないんですよね。
 大都市で自分の車を持つのは難しすぎますね。
 都心で一番便利なのは小さなスクーターだといまだに思うし。
 って、欲しいのはみんな大きいクルマじゃん(笑
 barbieさんには潔いオープンスポーツが似合うと思うなぁ。

☆YASHさん、僕もそんな心境ですよ。
 たまたま、過不足なく二人&荷物を運べて..という条件だと
 この地だと四駆になったという感じで。
 道具にせきたてられるのは勘弁して欲しいので
 アンダーパワーといわれる初代RAV4で十分すぎるくらいですね。

☆HIROさん、こんばんは。
 ここ何週間かそれなりに雪も積もってたりして
 4WDのありがたみを実感してます。
 たまに普通の小雪の日にいきなりクルマが詰まったりすると
 その先頭には昔のFRのセダンがいたりして...なんてことも。
 昔、仕事での使った旧型ハイエース4WDはよく出来てました。
 あれは完全に道具ですけど、今でもちょっと欲しいです。

☆うえいぱうわさん、こんばんは。
 サーブ君、僕のよりもずっと元気そうに見えますよ。
 主治医さんもしっかりしてそうだし。
 あのボディの鋼板のしっかり具合は、おもわず朽ちるまで乗って
 あげたくなりますよね。椅子もいいし。

☆ラスさん、パジェロイオって専用設計だったんだね。
 軽がベースのジュニアと混同してました。
 スバル製も乗ってみたかったんだけど、視界のよさというか
 ポジションが起きてて高めの方が好きなんです。
 今のオデッセイはかなりよく出来てるみたいだから、いいかもね。

☆きむたこさん、今のうちに荒野で運転試しといた方がいいかも(笑
 ほら、何にもぶつからないような場所で。
 あるいはぶつかっても気づかれなさそうなクルマで。

 のんびりなのにスリリング、妙に当たってます(笑
 ごく普通に驚異的な出来事に出会う頻度が高い暮らしです。
 こういうのもいいかな。。

☆ところで、さん、そういうわけなんです。
 やっぱり雪が積もって踏みしめられて、翌朝にうねってカチカチ
 なんて道だと刃が立たんですね、バイクは。
 今の車、そろそろ15年以上経つのに塗装の艶が褪せないところは
 さすが日本車だなあと変なところで感心させらています。
 もうすぐ取りに行くんですよ。むふ。

☆FTさん、風邪もう大丈夫ですか。
 クルマって寒さもしのげて、道具としてはほんとに便利なことは
 間違いないんですけれどもね。
 何かのイメージの表現手段としてのクルマ、なんていうのは
 どこかやっぱりまともじゃないですよね。
 いまだにヨーロッパの大衆車によくみられるような
 潔い割り切り方とか、傷ついても気にならない外装とか、
 国産車に足りないものって多いと思います。
 壊れない旧型パンダ4x4があったら欲しいんだけど(笑

 僕はクルマにはエンジンの鼓動までは求めないので
 電気製品になってもいいかな...って。
by harry (2010-02-13 21:53) 

harry

☆lukaさん、MORIHANAさん、むくもくさん(お久しぶりです!)、
 nice!ありがとうございます。
by harry (2010-02-13 21:55) 

e-g-g

クルマに求めるものが価値の所有から、
実用品としての使いやすさに変わってきたのは、
いつ頃からでしょうか?
私自身は、その流れと自分の年齢の
両方が重なっていると思いますが。

“どんなものを食べているかを言ってみたまえ。
 君がどんな人であるかを言いあててみせよう”
この良く知られた文句はクルマにも当てはまりそうですね。
他の方々のコメントも併せて拝見し、そんな感想も持ちました。

by e-g-g (2010-02-25 18:42) 

harry

☆e-g-gさん、こんばんは。
 僕自身はクルマを持つ生活をやめて10年ほど間が開いていたので
 ごく自然に道具として捉えるようになってしまったのかもしれません。
 ようやく大人になった(笑)ということなのかもしれないですけど、
 大きなクルマなんて自信を持って運転できないな、と感じるように
 なってしまったということも大きいですね。
 身の丈に合った云々、なんてよく言いますけど、華美で大きくて
 スピードの出るクルマに乗っても楽しめないことに気づいて
 選択肢は自然に絞られてきたような気がしてます。
 誘惑に惑わされなくなった、という意味では楽でもあり
 でも、どこかに密かな楽しみを置き忘れてきてしまったような
 妙な気分も。。
by harry (2010-02-25 22:27) 

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