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転職人生-その1。 [仕事と私]

「ずっと、こういう関係のお仕事なんですか」
「以前は何をされてたんですか」
仕事で知り合った人に、時々訊かれることがある。

転職を繰り返してきて、社会に出た頃には想像もしなかったような職種についている。
なんだろうね、これは。
でも、どの仕事も繋がっていると言えば繋がっていて、実に楽しかったのだ。

絵を描いたり、紙で工作、なんてことが好きだった。
大学受験のときになって、他に何もしたいことがないことに気がついて
でも予備校というものが心底嫌いで。
高校で美術の授業を選択してもいないのに、先生と仲良くなって鉛筆でデッサンを3回描いてみた。
のんびりした先生が「初めてには見えないわよ、いいんじゃない」と褒めてくれたのに気をよくして
教員養成大学の美術教育学科にすすんだのだ。
グラフィックデザイン研究室、というところに籍を置いたけれども、
まじめに作品を作った記憶がない。
唯一覚えているのは、鯛焼きを乾燥させて万力で軽く締め付けたオブジェ、
題して「挟まれたい」....

卒業する時に、ほぼ全員が自動的に教員免許を取得するわけだけれども、
紙切れ一枚に2,000円と聞いて、免許を申請しなかった。もったいない!と言われたなあ。
でも、使う気ないんだもの。いろいろな美術の体験がしたくて、教員養成学部を選んだだけだったのだ。

同学年や上級生たちの多くは、卒業したら教員になるものとごく自然に考えているようだった。
私と友人達は民間企業でデザインの分野で就職するのだといきまいて、
当たれるところは当たって、少し砕けたりもして、それぞれ就職した。
化粧品メーカー、電器業界、デザイン事務所、などなど。

私は某大手コンピュータメーカーでショールームをデザインする仕事に就いた。
新入社員は3ヶ月間で作品を製作して発表する、なんていう、余裕のある時代。
海外のショールームのデザインなどという仕事もあって
会社の規定をみると、TOEICテストで700点以上取れば単独渡航可、とある。
定時以降にグループ社員なども集めて様々な英語学習のクラスが設定されていて
月に何回か受講することを義務付けられていた。
で、入社後最初のテストでは400点台だったのを、がんばったら半年後くらいに
700点以上取れた。褒美は分厚い英和辞典だった。

で、海外業務希望の申告をして、入社二年目にシンガポール&マレーシアへ
一週間の仕事に出掛けた。初めての海外旅行だ。
空港を一歩出た瞬間の空気の匂い。異国の匂い。
現地駐在の年配社員と飲んで話しまくって。

帰りの飛行機でふと窓から雲海の夜明けが見えて、
その時から飛行機での旅行の魅力にとりつかれてしまったのだ。




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