普段食べたくないものが食べたい日。 [旨かったもの]
今日は日帰りで出張。
600km以上クルマで走って、消耗しつくした、という感じ。
クルマで走ってること自体は単なる移動手段で、
移動した先で商談やら交渉やら議論やら和解やら。
で、先ほど帰宅。
ふう。
帰りの高速道路で気分がとろけてきたので、きちんとした食事を取って、仮眠することにした。
最近新装された双葉S.A.のレストランで、お勧めと称する「あんかけチャーハン」をいただく。
これは結構旨いんではないか。
と、今ひとつ自信がないのは気分も身体も朦朧としているせいだ。
大振りの海老が2尾、貝柱と鶏の胸肉が入った上品な餡が、
卵と葱だけの「素の炒飯」にとろりとかかっている。
鶏の胸肉は小さな破片だけれども、きちんと下味をつけて片栗粉をはたいて蒸したように見える。
高速道路上のたべものにしては、真面目です。
中華が食べたい、というのは普段あまりないんだけれども
身体が求めてたのだろう。なにかシツコイものを。
で、車の中で泥のような眠りに落ちる。一時間ほど。
一瞬自分が何処にいるのかわからない居心地の悪い目覚めのあと、再び運転。
甲府盆地のスパンコールをばら撒いたような夜景を横目で眺めて帰ってきた。
で、また明日は朝から河口湖へ行くことになっている。
ふう。
うなぎパイ "V.S.O.P." [旨かったもの]
我が相棒からのお土産。
その辺のうなぎパイとは、ちょっと違うのだ。
その名も"うなぎパイ V.S.O.P."。
言葉どおりの「うなぎパイ」といえば、
ロンドンのテムズ河口近くの下町では
うなぎの煮凝りをパイ生地の器に入れたものが庶民の味らしいけれども
こちらは、かなり昔から「夜のお菓子」というイメージがしっかり定着してますね。
しっかりしたマーケティング、的確なコピー、継続的な販売戦略の賜物。
「ねえママ、なんで『夜のお菓子』なのー?」
「そーねえ、なんでかしらねえ」(母赤面)
で、しつこいけれども、"V.S.O.P."なのである。真夜中の、ときたか。
"うなぎパイの頂点を極めた最高級パイ"
って、うなぎパイの世界に上も下もあったものではないと思うけれども。
最後の「〜夢の世界のお供に‥‥」の「‥‥」は、なんとなく意図もイメージもわかるのだが
いきなり商品名のところで
「うなぎパイ V.S.O.P.」‥‥
と言われても、ねえ。
城達也の"Jet Stream"の台本は、きっとこんな感じに書かれていたんだろう
と、ふと思いました。
夜の帳が街を静かに包む頃、
静々と「最高級うなぎパイ」を齧ったのでした。
ニセ焼きそば(旨くない編) [旨かったもの]
前回も書いたように、旨いものを紹介したら、そうでないものも、ね。
Londonでも日本食を出す店がここ数年急激に増えてきたような気がする。
サヴィル・ローのはずれには"BENTO"なる弁当屋さんもあったし、
ヒースローには鮨カウンターもできた。
そんな中で、次々に出店している勢いのあるレストランチェーン、
"Wagamama"という店がある。
店のつくりはだいたいどこも似た感じで、モダンでシンプルなカフェ風だ。
ミニマル、とでもいうか、いわゆる"ZEN-taste"のつもりなんだろう。
結構流行っている。客層もオサレっぽい。
でも、日本人客をほとんど見かけたことがない。
ま、いっか。
怖いもの食べたさで、突入!
"ワガママ"特製、焼きそば、と称する食べ物。
見た目は、ちゃんと焼きそばっぽい。
が、よく見ると「鶏の腿肉スライス」なんてのがザックザクと入っている。
紅しょうがも毒々しくて、いかにも身体に悪そうだ。
食べてみます。
あ、あまーっ!
甘酸っぱい。
二口で、断念。許せない味。
でも、周りのオサレ・ロンドンっ子たちは、楽しいそうに食べまくっているではないか。
悔しいので厨房を見ると、湯気の向こうに見えるコックたちは
みんなキックボクシング世界チャンピオンみたいな人達ばかり。
日本語は飛び交っていない。
多分、日本食の写真を見て作っていたのだろうと思う。
同行したカメラマンの人は、寡黙で何でも食べる心優しい人だったけれども
泪目だった。
彼の頼んだ"ラーメン"も甘酸っぱい味がしたそうだ。
一口もらってみた。
うーん、ひどく甘酸っぱい......想い出の味、とか言ってる場合じゃない(苦笑
心を鬼にして潰したい、と思う数少ない飲食店のひとつです。
関連記事:あんかけ焼きそば(旨くない編)
http://blog.so-net.ne.jp/harry-landscape/2005-02-05
追記(2/19):文中の"ZEN-taste"に関連して、彼の地での"ZEN"についての
楽しい(でいいのかな)記事がありました。ご覧になってみてください。
ほげるさん"GALIMATIAS"「禅」 http://blog.so-net.ne.jp/galimatias/2005-02-16
Minnieさん「"ZEN"なるもの@Paris」 http://blog.so-net.ne.jp/Traveler/2005-02-18
ポーチドエッグ&ナポリタン [旨かったもの]
絵画館での集合の時に、銀杏並木のカフェ"セラン"で食べたナポリタン。
「昔からあったんだけどさあ、しばらくメニューからなくなってて、でも頼めば作ってくれたんだよ」
と、 マ☆彡さんに教えてもらいました。
ポーチドエッグがのってます。具沢山。
崩してかき混ぜて....あ、こりゃ旨い。
大の男3人がピラニアのようにたかって、一瞬にして終了。
肉厚のオランダピーマンとか、自家製っぽいソーセージのスライスなんかが
ちょっと甘めのトマトソースで合えてあって(ナポリタン、だものね)
パスタはしっかり太め。
で、そこへ半熟とろとろのポーチドエッグが崩れながら溶け込んでいって....
不味いわけがない。
お洒落路線のメニューの中で際立っておりました。ナポリタン。
高級な安酒。 [旨かったもの]
Jack Daniel's "Monogram"とMaker's Mark VIP。
Monogramは我が相棒から、Maker's Markは兄からの誕生日祝いだ。
バーボンなんて、基本的に高級酒ではないのだろうけど
結構好きなのだ。
ラムも好き。中米はその点では天国だった。
高級な安酒というのは、革張り内装を奢った小型車のような趣があって
個人的には大好きなのです。
と、贈り主に感謝をこめて、一杯。
やはり旨いのである。
夏とは別物のポンジュース [旨かったもの]
3年前の冬に引越してきて、近くのコンビニエンス・ストアで
ポンジュースを飲んだら、ひどく旨かった。
あれ、こんなに美味しいものだったっけ、とラベルを見ると
「ストレート果汁100%」の表記。
今時、濃縮じゃないんだなあ。
などと思ってたら、いつの間にかまた「濃縮還元果汁100%」になっていた。
あのストレート果汁は夢だったのか?
という3年越しの疑問が、今解けました。
こういうことだったのですね。
飲んでみると......お、香りも全然違う。ほのかに蜜柑の皮の苦い香りが残ってる。
買うなら今!賞味期限は6月!まとめ買いしましょうね、みなさん。
あんかけ焼きそば(旨くない編) [旨かったもの]
旨かったものばかり紹介しては、偏った記事になってしまう。
というわけで、自信を持ってお伝えする「ウマクナイ編」その1です。
まあ、だいたい見た目でわかりますね、その手のものは。
「へい、おまち」と目の前に現れた瞬間に。
これも、その部類。
どうでしょう、このどろんとした、見るからに片栗粉過剰の、あん。
一応揚げ焼きそば、なんだけれども
皿からはみ出た周囲の麺は、すでに炭化が始まっています。
食べてみます。
ぐにっ(しいたけ)、ぶるんっ(あん)、がりっ(麺)。
遠くから遅れてやってくる、強い酸味。
その酸味とあいまって、歯茎を強く刺激する、鋭利な麺。
ゼリー寄せ、ですね、これは。
もやしと、しいたけのプルルンゼリーが
サクサクガリガリのシャープなおこげにぴったりマッチ.....するわけない。
正月2日に富士山近くの駅前食堂で
暖かくて旨いものを食べようなどと思ったこと自体が
まちがっていたのでした。たぶん。
豆カレー(JR名古屋駅地下コンコース) [旨かったもの]
旨かったものを思い出してみます。
三重で長期の仕事があったおかげで、
名古屋駅の新幹線改札から近鉄特急券売り場までに関しては
私はダントツに速いのである。
その速さを阻むものが、これ。
ごく普通のカレースタンドだけれども、この「豆カレー」っていうのはですね、
赤いんですよ。ルーが。
トマト風味?
で、ヒヨコマメ(っていうのかな、ガルバンソー)やレンズマメなんかが
ほっくりと、煮込まれていて、まろやかなのだ。
議論や、時に肉体ろーどーで出来た、細胞の隙間隙間に
スパイシーかつ円やかなほっくりがシミコムシミコム.....
どう考えても、旨くない訳がない。
思いっきり疲労してから、食べたいです。