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S1000RR - 最先端は懐も深かった。 [のりものいろいろ]

Mountain scheme.jpg
冬に逆戻り....jpg
フリースの上着がいらないほどの暖かさに包まれた翌日から
一気に冬に引き戻された先週の日曜日。
職場の駐車場で待っている車が雪だるま状態...

翌日から久々に関東へ出張なんだけどな。


かつての我が家。.jpg
Uボートめがけて機雷をばら撒く駆逐艦みたいに雪の塊を中央道に撒き散らせながら、東へ。
東京都に入る頃にはすっかり車体も洗車後のような状態。
久々の首都高は思い切り狭く感じる。
思いつきで撮った風景に、ついこの間まで住んでいた家が写っていた。



海の上を走る。.jpg
しばらくまともな休みをとる余裕がなかったので、ドライブが久々の息抜き。
海の上を走る道路なんて凄いものを造ったものだな。
夕方からプログラムが始まってしまうので、海の上の駐車場は素通り。


明日はこれに乗る。.jpg
で、お目当ては、これ。
何回か実物を見る機会もあったけれども、実際に乗るのは初めて。
コンパクトなポジションのおかげで、走って前に進むことくらいは大丈夫だろうけれども
問題はちゃんと曲がって停まれるかということ。
なんていったって、サーキットを走ること自体が初めてなのだ。
静かに興奮しながら、疲労感に包まれてベッドへ。



いよいよ。.jpg
雨の予報だったけれども、なんとか我々の乗る午前中は持ちこたえてくれそう。
先導は雑誌などでもおなじみの著名なライダー諸氏。
自己申告制のクラス分けでは素直に初心者クラスを選んで、
インストラクターの真後ろについて走り出す。

アイドリングでは不快な振動もなく、
Akrapovic社製マフラーからの排気音が、自分の中で高まる緊張感とバランスして心地よい。
こういうわくわくは久しぶりだ。
滑らかに、静かに走り出す。



インスト斉藤さん.jpg
※写真はインストラクターの斉藤栄治さん。撮影はワタクシ。

ひたすら謝り続けているような強めの前傾姿勢ではあるのだけれども
乗り味が文化的というのか、野蛮な印象がない。
意識して肘のまわりを楽に構えるようにして、
スロットルを外側から掴むようなつもりで軽く握って。

我々のクラスのペースでは、コースの狭さもあって2速に入れたまま十分走れてしまう。
5週ずつ、3回のセッションが進むごとに少しずつペースが上がり
ようやく3速も使えるようになり、シフトアシストも試してみる。
走るべきラインも少しずつわかってきた。イメージどおりに走れるわけではないけれどもね。

それにしても、スーパースポーツマシンがこんなに乗りやすいとは。
ごく低速で右にフックしたヘアピンでも、自然にすっと寝てくれる。
その先に前日の雨が流れた川が出来ているのだけれども、
そこでスロットルを捻ることを躊躇しなくてもいい安心感がある。


真面目に比較。.jpg
最後に一度、ホンダのマシンにも乗ってみた。
もしかして、さらに乗りやすいのかな、なんて思いながら。
結果は...意外なことにこちらの方が癖があって手ごわかった。
立ちが強めのハンドリングなのだろう、しっかり荷重ができていない自分のような乗り方では
気持ちよく倒れこんで行ってくれない。イメージと現実が噛み合わない。

これで走行時間も終わり。
でも、最後に比較も出来たから良かったと思うことにしよう。

とその時、唐突に主催スタッフが拡声器で案内。
「えー、時間が若干早く進行しましたので、初心者クラスの方だけもう一回走れます」
わお。歓声が上がる。仕事なんだけどね。

こらえきれなくなったのか、空からはポツポツと細かな雨が落ち始めた。
それでも、意識的に加減速にメリハリをつけるつもりで
最終コーナーからは思い切ってスロットルを開ける。
このマシンの気持ちよさは格別だ。


某B社のOさん.jpg
※某B社のOさん。他社製品を吟味中。

インスト鎌田さん.jpg
※インストラクターの鎌田学さん。

おおおお。飛びそう。

虜になってしまう人の気持ちが良くわかった。
5歳は若返ったな。



まもなく海ほたる。.jpg
その後もう一日机に座ったまま知識を詰め込まれる講義を受けて、
夕闇に包まれ始める頃に解放。
再び海の上を走って、我が家を目指す。
レインボーブリッジ周辺は記憶の中の渋滞そのまま。

都内を脱出するのに1時間ほどかかって、めっきり走る車も減った中央道を淡々と走って帰宅。
出掛けている3日間にまた大雪になったらしく、家の近くの小道までしっかりと積もっていた。



あっという間に週末。.jpg
そんな出張から戻って、もう数日。雪もさすがに溶けてきた。
でも、いまでもあのエンジンの咆哮と最終コーナー立ち上がりの蹴飛ばされるような気持ちよさ、
荷重に逆らいながらコーナーの先を上目遣いで睨み続けた緊張感を生々しく思い出す。
楽しかったことは、なかなか忘れることがない。
なかなか貴重な体験だったと思う。
またいつかサーキットを走ってみたい、なんてことまで考えるようになった。
意外なんだけどね。



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きむたこ

ツメタクテ痛そーです。(≧v≦)
ひさしぶり?のとーきょー。
シズカナ風景の中の暮らしとは正反対の風景。
どんな感じなんだろ。
サーキット体験、とっても楽しまれた様子。(笑
これから、時々走りに行くことになりそうかな。
それも、また、楽しそうだ。

by きむたこ (2010-03-15 21:52) 

harry

とーきょーは1月にも出掛けたんだけど、今回は
素通りして千葉まで行っちゃった。
でもね、ビルとか眺めてると非日常の風景に見えてね。
あの混雑ぶりは現実じゃないような、映画のように見えて不思議。
そこにずーっと住んでたっていうのも嘘みたいな気分。

サーキットって楽しいね。これもまた非日常で。
田舎が基本だと何でも新鮮で楽しいです(微笑

by harry (2010-03-15 22:43) 

rascal

数年前には大型免許はいらないって意地張っていた人とは思えない変貌ぶり(笑)

確かに400シングルでもバイクは楽しいけど・・・
スーパースポーツも面白いでしょ。
でも、もうあのポジションには戻れません。
これも来年辺りネイキッドバージョン出るんじゃない?
それでもK1300の方が良いかな。

CBRって昔から倒れないんだよねぇ。
でも、ねなくても曲がっちゃう不思議なバイク。
倒せないから面白くなくなっちゃって手放したのよ。



来月には箱根で試乗出来るみたいなので・・・
乗ってこようかと画策中。
by rascal (2010-03-16 02:34) 

HIRO

こんにちは。
”その日”、偶々、“その場所”の側を通ったら、B○○印の幟と「貸し切り」の表示がありました(爆)
by HIRO (2010-03-16 09:17) 

うえいぱうわ

サーキットやオフロードコースは走るのに
集中できますしね。

そーか乗りやすいバイクだったのですね。
ああいかん、気になってきた(笑)

by うえいぱうわ (2010-03-16 11:09) 

YASH

楽しいお仕事でしたね。
たぶんCBRは、もっと積極的にシートの上を動いて加重をかけないと、
思ったように曲がらないのかも。
harryさんの乗り方には合わなかったかもしれませんね。

私も前傾のきついのは自分のものにする候補にはもう上がらないけど、
バイク屋でニューモデルを見てるとたまーに乗ってみたくなります。
目的を絞ったモノ特有の機能美ってありますよね。
by YASH (2010-03-16 22:20) 

KENTA

こちらでははじめまして。
S1000RRよりCBRの方が手強いとは意外でした。
私もS1000RRの試乗をしてみたいです。
発売後の話ですが、こちらの地元ディーラーでも
試乗車を用意するらしいです。どうしようかな・・。
by KENTA (2010-03-17 08:58) 

oya-ji

こんばんは、
爆発的な加速が癖になりそうな今日この頃、、
曲がることは難しくてもっと練習しないといけませんが、
やはり挑戦的なポジションは乗り手の気持ちも変わりますね^^)
バイクの魅力ってホント深いんだなぁ~って感じます。
by oya-ji (2010-03-17 23:03) 

単二

この試乗イベントでも活躍されていた鎌田学選手ですが、その後筑波サーキット走行中、単独転倒事故を起こし、3/16現在、ICUにて治療中との由。
サーキットは確かに一般公道とは別次元の安全性と楽しさのある場所と思いますが、ヒトが生身で操る二輪の危険性は本質的に場所を問わないものだと実感させられます。
鎌田選手の快癒をお祈りすると共に、私の知るバイク乗りの皆さんの安全を心から祈ります。
by 単二 (2010-03-18 13:44) 

harry

☆ラスさん、まったくだよね。困ったものです(笑
 おかげさまで人生楽しくなりましたよ。

 週末用マシンだったら我慢できそうだけど
 僕も自分で買うにはちょっと躊躇するポジションですね。
 K1300Sだったら、また話は別だけど。

 食わず嫌いだったんでしょうね。他にもそんなこと結構ありそう。
 この先の楽しみに取っておこうっと。

☆HIROさん、こんばんは。HIROさんのお庭でしたか(笑
 なかなか楽しいコースでした。
 仲間と数人で貸切できたら最高でしょうね。

☆うえいぱうわさん、GSで走っても楽しそうなコースでしたよ。
 走ることだけに集中できる機会なんて、なかなかないですしね。
 ほんの数分でも密度が全く違う貴重な経験でした。

 そう、S1000RRはBMWらしさが溢れてましたよ。
 休日スペシャルに、ぜひ(笑

☆YASHさん、おかげさまで仕事としては最上の部類でした。
 僕の乗り方だと曲がりそうもないって、想像つくでしょ。
 それでもS1000RRは「気持ちだけ荷重」でも
 ちゃんと曲がってくれるんです。これは気持ちよかった。

 これはこれでツーリング・マシンとはまた別の「道具」らしさが
 あって、見ているだけでも楽しかったですね。
 本当に欲しいか、と言われると微妙ですけど。
 もちろん、ちゃんと休みがとれてしっかり給料が残る生活だったら
 ガレージに置いておきたいマシンではあります(微笑

☆KENTAさん、いらっしゃいませ。
 実は自分もホンダの間口の広さに勝てるものはないだろう...
 なんて勝手に想像していたのですが、最先端での明確な差は
 ちょっと意外でした。
 ポジションは少しきついですけど、制限速度の範囲でも
 十分楽しそうでしたよ。ぜひ試乗してみてくださいね。

☆oya-jiさん、いらっしゃいませ。
 大排気量マシンって、直線スペシャルでも十分存在価値が
 あるとも思うんです。CBは乗りやすいって評判ですけど
 あれでワインディングばったばった倒し込んで飛ばしたら
 かなり怖いですものね。安全第一、で行きましょう♪
 サーキットはかなり楽しかったですよ。

by harry (2010-03-19 23:14) 

harry

☆単二さん、情報ありがとうございました。
 ブログなどで見ると、ちょっと心配な状況のようですね。
 かなりショックです。

 実は前日の懇親会で偶然一緒のテーブルでお話も聞いて
 休憩時間にも直接話しかけてCBRとの思想の違いなどを解説して
 もらったのでした。言葉をしっかり選んで話される様子が
 とても印象に残っています。
 限界を超えて無理をするような方とは思えず、事故のことも
 信じられない気持ちです。早く元気になって欲しいと
 心から願っています。
by harry (2010-03-19 23:19) 

Nori

いつかって、もう、走ってるじゃないですか。っていうツッコミは×かなと。
クローズドコース専用マシンを持てたら楽しいだろうなぁと、時々思います。
私の場合、思い浮かべるのは、ダートの方ですけど。(苦笑)
だって、転んでもあんまり痛くないんですもの。(←転ぶのが前提。笑)

by Nori (2010-03-21 13:17) 

luka

良いですね、バイク。
若返りが必要に感じてきました。
by luka (2010-03-21 22:14) 

harry

☆Noriさん、身近にそんなコースがあったら置いておきたいですね、1台。
 よくほら、欧州の貴族なんかで自宅の敷地の中にサーキットがあって...
 なんていうのもいいですよね(笑

 むかーし、エンデューロ耐久レースに出て、何度も転んで
 お腹いっぱいになったことがあります。楽しかったなぁ。

☆lukaさん、そうそう、いいんですよ。若返ります。
 今からでも遅くないですよー。いいバイクが増えてるし。
by harry (2010-04-01 22:15) 

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