千葉の秘境へ。

仕事始めも無事済んで、翌5日。
ブログ仲間のラスカルさん、虎ノ門の里崎くん、
初めてお会いするkey-kさんと4台で千葉に出掛けることにした。
CL400の兄弟車、CB400SSに乗るジャスティさんの記事を見て
どうにも行きたくなってしまった場所を探しに。
今日の脚は銀馬号。ラスカルさんもCL400で登場。

集合場所でラスカルさんが頬張っている「熊カステラ」を少し分けてもらう。なぜか耳なし（笑
里崎くんからは、怪さん作成という我らが会のステッカーを分けてもらう。
ステッカーの類は普段貼らないんだけれども、これは貼ってしまおう（笑

木更津北I.C.で高速道路を下りて、県道を繋いで「Ｔ秘境」と呼ばれる場所を目指す。

午後からは晴れるとの予報だったけれども、どんよりと雲が低い。
コンビニエンス・ストアで休憩していると、パラパラと小雨まで。
コーヒーを買って戻ると、笑顔がにっこりと印象的なkey-kさんが
ピカピカのCB750にワタクシも欲しかったあのカメラを装着しているところだった。
こういう位置にも取りつけられるのはいいなぁ。

小さな集落を抜け、何回かの枝分かれ道を辿り、入口までやってきた。
ここは地域の生活用水の水源であることなどもあって、
名前を伏せて紹介するのがネットの世界での不文律であるらしい。
神秘的な自然の景観が残る森の中の水源...なんて聞くと、すぐさまオフロード４駆車などがやってきて
環境を破壊してしまうから、ということなんだろう。
実際にそうなのだ。検索すると、何台ものランドローバーを連ねてこの奥まで侵入して
得意げに車体を川の中に並べた写真を掲載しているHPなどもある。

以前はちゃんと立っていたらしい「この先車両進入禁止」という主旨の看板は
もう文字が見えなくなって打ち捨てられていた。
でも、看板があるかどうかが問題なわけではない。当たり前だけど。
我々もバイクを停めて、徒歩で先へ進んでみることにする。
昨日の帰りにホーム・センターで買ったゴム長靴に履き替える。

手彫りのトンネルを抜けると、切り立った岩肌が高く続いている。
道路の脇を流れていた川がすぐ横に。道は川の中に消えて行き、やがて川自体を歩いているようになる。

車止めのためか、太い丸太が。
でも、その先までオフロード４輪車のものらしい真新しいタイア痕が残っていた。
一人先を行くのはラスカルさん。

最初の低い滝。

透明度がとても高い。
ゆるくうねった流れに沿って、ひたすら先へ進んでいく。
雲が切れ始めたのか、少しずつ薄日が射すようになってきた。

２つ目の低い滝を過ぎた先に現れる、かなりの高低差の滝。角度も急だ。思わず声が出てしまう。
少し迷ってから、右端の方に垂れているロープの助けを借りて登ってみることにする。

登っている間の写真は、ない（笑

これだけ登れば、水源の本当の始まりのようなものが見られるのかも...
などと思いながら登りきってみると、その先には再びゆったりとした透明な流れが続いていた。
いったい何処まで続いているんだろう。

ふと、張り出した岩の陰にこんなものが。
ここにもロープ？と思ってよく見ると、それは植物だった。

どこまでも透明な水。
再び小さな滝のようなものが現れ、その先もさらに流れは続くようだったけれども
もう十分に味わった気分になって、引き返すことにした。
ふと時計を見ると、入口のトンネルをくぐってから１時間ちかく。

あの滝まで戻ってきた。
見下ろした方がはるかに高く感じる。

ロープ伝いに下りてくるkey-kさんと、上で放心したように見下ろしている里崎くん（微笑
こんなこともあるかと買ってきたネオプレン製の手袋（￥198だった）がとても役に立った。
いい気になってロープを手の中で滑らせるようにして下りてきたら、穴が開いちゃったけど。

もうすぐ出発点、ふと振り返ってみる。
人の手が入っているから「秘境」と呼ぶのはどうかという気もするけれども
この場所が観光地になってしまっては困る人も多いだろう。
これまでのようにひっそりと、どうしても訪れてみたい人だけが
調べてやって来るという状態が続く方がいいのかもしれない。

1時間半ほどの別世界体験だった。

☆☆☆

進路を西に変えて、海へ出てみることにした。
昼も随分回ったし、お腹も空いたし。

いつの間にか雲はほとんど流れ去っていて、着込んだ状態では少し暑いと感じられるほど。
富津岬手前の公園に並んだ食堂で、見本の写真を眺めて美味しそうな店を選ぶ（笑

冬だし、貝類も美味しそうだなと「なめさんが」を選んでみた。
新鮮な貝（青柳）の甘さに葱などの薬味とほんのり味噌の風味があいまって、あっという間にぺろり。
勢いと勘で選んでみたけど、青柳（ばか貝）といえば富津、というくらいの名物らしい。

あわせてとり貝の刺身も。こちらもよかった。

適度に満腹になって、せっかくだから岬まで。

すっきりと広がる青空にはパラグライダー。遠くには三浦半島も。
砂浜では無邪気に遊ぶ少年達。ちょっと無邪気すぎると思うけど（笑
岬の突端には奇怪な形の展望台が建っていて、なかなかの景色だった。

ゆっくり傾いていく陽を眺めて、アクアラインで帰りたいと言うと
「今日のマシンにはETCが付いてなくて高いから...」というBMW乗りの人が約1名いたけれども（笑
わがままを言ってうみほたるを目指すことにした。
まだ一度も走ってみたことがないのだ。

木更津側全景。
よく造ったなあ。

釣り船だろうか。

久々に真丸な夕陽が水平線に沈むのを眺めることができた。
東京湾の真ん中にあるってことが、素晴らしい。

今日は全員ホンダ乗りだった。

*写真提供：ラスカルさん

冬用にしまっておいたNOLANのヘルメットに替えて、ついでに付属のサンバイザーを装着してみた。
これはなかなか便利です。普段は跳ね上げておけば、高速道路でも雑音もほとんど無し。
朝夕の眩しさには、かなり役に立ってくれそう。

次回はどこへ行こうかな。。

コメント 22

あえてこの季節に行くというのが良かったかもしれませんね。
地質の関係なんでしょうけど、岩をくりぬいたような谷の景観が
秘境感満点です。

怪さん、私のステッカーは？（笑）
by YASH (2008-01-06 22:42) 

こんばんは。
昨日は楽しい１日をありがとうございましたｗ
こんな身近な場所で清流を楽しめるなんて素敵でした。
色んな季節に行ってみたいものです。

水の透明感が撮れてて素晴らしいです。
by key (2008-01-06 23:47) 

お疲れ様でした。
砂浜のバギー四人乗りは・・・一番後ろの子はどうやって座ってるのか非常に気になりましたｗ
by 里崎　知宏 (2008-01-06 23:56) 

こういう所はナカナカ行くことがないですよね。
何かインディージョーンズみたいで楽しそ～w
子供心に返って楽しんだんじゃないですか？
by ｋｏｊｉ (2008-01-07 00:08) 

男気あふれる企画で楽しそうですね。
いいなー、そろそろ僕も中免とろうかな～。
by (2008-01-07 11:29) 

あは。ステッカーは試作品だったんですが(^_^;)
里崎さんは何も言ってませんでしたか？
色とかフォントなどみんなの意見聞いて変えようかと思ってましたが、このままいっちゃいます(笑)
by (2008-01-07 11:45) 

人形焼き（かな？）、かわいぃね。
かすたーどくりーむ、はいってるのかなー。
探検隊、いいなぁ。
ロープみたいなねっこにビックリ！
ロープにみえたもん。
何度も見直してます。
by knacke (2008-01-07 14:55) 

ハードな探検ツーリングだったんですね。
映画のスタンドバイミーを思い出しました。
ステッカー欲しいです。（笑
by イナテツ (2008-01-07 16:45) 

こんにちは。
う〜〜〜ん、走って良い所かどうか一寸考えれば判りそうな物なのに、そうやって禁止場所だけが増えて行くんですよね。
まあ、走る場所も作らないで、過激な宣伝で煽る？売り手側とかもどうかと思いますが...

熊カステラ...足柄SAや多摩テックで売ってる奴と同じかな？？
by HIRO (2008-01-07 18:33) 

なめさんが・・・
こういうものだったのか〜

房総半島は奥が深いですよね！
by FTドルフィン (2008-01-07 21:30) 

こんばんは、
久々のCLツー良い感じですね～　最近はオリバーくんに
乗っているharryさんを見慣れているので銀馬号が以前より
小さく感じますね。
海ほたる、「よく作ったなあ」　私も同じ感想でした、高層ビル
なんかより、なんだか凄い迫力を感じます。
綺麗な夕日、感動です。
by おやじです (2008-01-07 23:42) 

秘境・探検、楽しそうですね。
しかし、一人で行ったら心細くて逃げてきそう（笑）。
あ、今年もよろしくです。
by kobaban (2008-01-08 00:13) 

harryさん、コメントありがとうございました。
記事でリンクまでしていただいて感謝しています。

最初の断崖絶壁は驚きませんでしたか？（笑
僕はかなり驚きました。
あの場面がテンションをUPさせるんだと思っています。

harryさんが指摘するように、確かにここは
人の手が入ったところではありますが、
こんなに癒され、楽しいところはそんなに多くはないと思います。
一部ではかなり有名なのに、ネットで検索しても簡単には分からない場所っていうのが
その魅力を増していますよね。
by (2008-01-08 00:31) 

key-kさんのレポで見たロープがはっきりと！
これは凄いですね、自然の神秘です。
皆様のレポを通して読むと皆ちょっとずつ見る角度が違うので
面白いです。
by 響 (2008-01-09 03:46) 

お邪魔します・・・・・格好良いステッカーだす。
by パルの大冒険 (2008-01-09 07:50) 

☆YASHさん、確かに夏とは随分雰囲気が違いそうでした。
　そう、岩が削り取られて渓谷になった、その底を歩いている感じが楽しくて。
　一人で行ったら、ちょっと心細かったかも。
　ステッカーは茨城まで取りに行くともらえるみたいですよ（笑

☆key-kさん、こちらこそ、楽しかったですね！
　初夏の様子も見てみたいですね。水量が多くなったらどんな感じなんでしょう？
　今回は他に誰とも会わなかったのが良かったですね。
　明後日、天気大丈夫そうですね。楽しんで来てください♪

☆里崎くん、あんまり穴が開くほど見つめちゃ駄目ですよ、「たかはし」で（笑
　バギーの子、目の前で転んだら嫌だなぁ...って思いながら見てたんだけど。
　パラグライダーが気持ち良さそうだったですね！

☆kojiさん、ロープで滝を登るなんて、この歳になって妙に興奮しちゃいました（笑
　でもね、一人だったら興奮よりもちょっと怖かったかも。
　仲間と一緒に探検なんて、子供の頃以来です。元気でました。

☆shinroさん、バイク＆探検、相性がいいセットなんです（笑
　いやいや、カブで見知らぬ洞窟探しに...なんてのもいいんですよ♪
　近くだったら、奥多摩もいい所ありますよね。

☆怪さん、なんと！
　もう貼っちゃいましたが、何か（笑
　ええもちろんこのまま行っちゃいますとも♪
　YASHさん用に特大もお願いします（笑
by harry (2008-01-12 11:32) 

☆きむたこさん、人形焼というか、熊形焼き（笑
　何も入ってないんだけどね、ほかほかで旨かったです。
　小麦粉に卵と牛乳入れて焼いたものは全部好き（笑

　ロープみたいな植物、凄いでしょ。
　僕もまじまじ近寄って見たんだけど、枝分かれしているのを見るまで
　ちょっと信じられなかったです。

☆イナテツさん、代わりに走ってきました（笑）、の第一弾でした。
　そう、やがて彼らも大人になって、ふとあの冒険を思い出す...
　って、かなりのいい大人なんですけど、もう（笑
　イナテツさんにはこのステッカーばっちり似合いそうです。

☆HIROさん、あ、熊カステラって他でも売っているのかしらん？
　探してみますね、美味しかったので。
　本格的な大型4駆とか、スーパーカー（古）とか、イメージはわかるけど
　一体どこ走ればいいんだろうって車、多いですよね。車が可哀想。　

☆FTドルフィンさん、僕も現物は初めてで。
　新鮮な甘みがたまらなく美味でした。漁師さんの食べ物ですよね。
　房総半島の中部にも突入してみたくなりました（笑

☆おやじさん、こんにちは。具合は順調みたいですね！
　あー、そういえば写真の印象はそんな感じに見えますね、確かに。
　でも、CLの身の軽さが今回はバッチリでした。オン用のタイアでも
　恐怖感が無いでんですよね。で、集落に入ったら思いっきり速度を落としても
　トコトコと進んでくれて。
　うみほたるは期待していた以上に興味深い場所でした。あそこまでの橋も
　その先のトンネルも凄いですね...値段も凄いけど（苦笑
by harry (2008-01-12 11:48) 

☆kobabanさん、久里浜からフェリーだったらKSRでも行けそうですよ（微笑
　実はフェリーにも乗ってみたくて。一人で行くのはよほど元気な時じゃないと（笑
　今年も一緒に走りましょう♪

☆ジャスティさん、こちらこそありがとうございました。
　あの記事で触発されて、実際に行ってみて、本当に良かったです。
　確かにあの断崖の入口、何度もいろんな人のHPで見た光景が
　いきなり目の前に現れると「おおっ！」っていう感じでした。
　あの遮断された感じがあって、初めて「秘境」ということになるんでしょうね。
　
　冷静に書かないと、なんて考えすぎたかもしれませんけれども
　とても素敵な、神秘的な場所だと思います。いまどきネットで探しても
　簡単には答えが見つからない場所なんて、確かにおとぎ話のようですよね。

☆響さん、はじめまして。
　例のロープのようなもの、一体どれだけの時間が掛かってできたのか
　ちょっと想像もつきません。
　4人のうち3人はほぼ一緒に歩いていたんですけれども、皆でバラバラだったら
　さらに視点が違って面白かったかもしれませんね。

☆パルの大冒険さん、はじめまして。
　ステッカー作者の怪さんは芸術家なのです。
　作風が少し破壊的なんですけれども（笑
by harry (2008-01-12 12:00) 

あけましておめでとう！（遅い！）

今年もよろしくね～♪
昨年は、9月にお二人に揃ってお会いできてよかったです。
今年も来てね！

秘境といえば、夏に行った米国のYellow Stone は
世界大公開ではあるけれど、
それでもやっぱり秘境だ！って感じでした。
エメラルドグリーンの熱泉やこの世の果てみたいな風景、
吹き上げる間欠泉、深く澄んだ湖、
今思い出しても現実感がありません

秘境って思える場所って、帰ってきてから、あれは夢だったのかな？と
思えるような場所だな～と思いませんか？

またね
by ちとせ (2008-01-12 12:24) 

☆あ、ちとせ先生、明けましておめでとう！（かなり遅い...笑
　去年は変わらぬ笑顔に会えて、よかったです。

　秘境...僕はどうも暗くてしっとり（じっとり、か）した空間をイメージしてしまうんだけど、Yellow Stoneは全く違う意味で確かに夢のようですね。
　夢のよう、といえば、今思い出すとブエノス・アイレスの夜のエネルギッシュな風景は、まさに夢のようでした。南米なんて、と高を括っていたせいかも知れないけど。生きているうちにまた行ってみたいなぁ...
　なんて話も、また会った時にでも。
　
by harry (2008-01-12 13:27) 

トライアルには良い所!(頭の中だけ)
4輪は古いやつかな?かなり危険な乗り物です。
ステップに隙間のあるものは足が・・・
あ、前のトライクはノーヘルokじゃなかった?
TV中継だから?白バイとかの手前?
by RO (2008-01-13 04:51) 

☆ROさん、僕も脳内トライアルやってみたいです、ここで（笑
　岩肌登りは楽しそうですね♪
　ATVって曲がらなさそうで、あんまり乗りたくないです。。

　カメラ用のトライク、やっぱり安全第一＆とりあえず視聴者に突っ込まれたくない
　なんでしょうか。でも、街でノーヘルのトライク見ると、やっぱり怖いです。
by harry (2008-01-15 01:05)